sweet wolf
そんなあたしたちの会話に、
「だよねぇ。
大宮さんにしては珍しいよね。
誰かの味方をすることって」
当然のように加わってくる直樹。
美里が直樹を見てぐっと口をつぐみ、頬を微かに染める。
ここ数日で何となく分かった。
春樹が王子様のように崇められているのと同様、直樹だって相当な人気者なのだ。
そんな直樹と仲良くしているから、クラスの女子が怒ったのかもしれない。
だけど、お互い様じゃん。
奴らがあたしを嫌うから、あたしの周りには直樹しかいなくなったっつーの。