sweet wolf
美里に連れられて、学校から告げられていた教室へ向かう。
あたしのクラスは二年A組。
B組の美里とは隣のクラスだ。
「あぁ、美里と一緒じゃないなんて、マジでつまんねー」
あたしが言うと、
「危なっかしい杏奈と一緒じゃなくて、本当良かった」
美里は白い歯を見せながらそう笑った。
「ま、隣のクラスだからね。
何かあったらすぐ飛んでくわ」
「来なくていいから!」
昔みたいに冗談を交わし、教室の前で別れるあたしたち。
美里と最後に会ったのは小学二年の終業式の日なのに、まるであたしたちの間の時間が止まっていたかのような錯覚さえ覚える。
やっぱり友達っていいな!!