sweet wolf
ドクンドクン……
鼓動がやたら大きい。
胸が熱くて焦げてしまいそう。
ねぇ、蓮。
今の言葉、本当?
あたしの聞き間違いじゃないよね?
「信じて……いいの?」
震えるあたしの唇から声が漏れる。
蓮は黙ってあたしに唇を重ねた。
蓮が触れたところが熱い。
蓮の唇は、柔らかくて心地よくて。
もっと触れていたい。
気付いたら、あたしも必死で蓮を求めていた。
蓮のキスは、やっぱり慣れているようなものではなくて。
少し荒っぽく、だけどすごく優しくぎこちなく、あたしを求める。
蓮に腕を回し、その身体を確かめる。
成長した蓮は、力強くてたくましくて。
だけど、あたしを思う気持ちは昔のままで。
……泣きそうになった。