sweet wolf





うさぎのキーホルダーの彼って、まさか……






あたしの頭の中に、彼の笑顔が蘇る。

いじめられっこだったあたしを助けてくれた。

彼の存在があるから、今のあたしがいる。






「良かったね。

カナダにいる時から、杏奈、ことあるごとに彼の話してた」





そうだよ。

彼はそのくらい大切な人だから。




だけど……

名前も歳も分からない。

覚えているのはその笑顔のみ。




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