科学者鈴希&蘭

「ロトン。アイツには遭いたくなかったにゃあ
・・・・なんてったって、猫が玩具にしたい生き物1位なんだからにゃ・・・・」

「アカネ」

「・・・・っていうのは建て前で・・・・ホントはアイツに遭ったことがあるのにゃあ・・・・アイツも、
実験体としてにゃ・・・・」

「それは、アナタがまだ研究室に居たときの話か?」

「そうにゃ。アイツは別の研究で使われてたにゃ・・・・そして、しばらくして、アイツは死んだ。実験が失敗したことでにゃ・・・・」

「あぁ、確かに、低脳な研究者が失敗した・・・・
ていう事は聞いた。・・・・まさか、私達がロトンを殺すっていいたいの?」

アカネはフイッと顔を背けた。

「僕は君らの事は信じてないし・・・・その上、そのまま言うのも傷だろうと思って・・・・黙ってたのにゃあ」

「・・・・」

蘭は椅子から立ち上がり、

「アカネは優しい」

ぽふっとアカネに抱きついた。

「!?」

「だから、傷だらけにならないか心配」

更に頭を撫でた。

「?」

アカネは不思議そうに首を傾ける。

「遠慮は要らない。好きに生きればいい。好きに考えて良い。私達をどう思っていてもかわまない。・・・・ただ」

少し間を開けた。

「・・・・無理はしないで」

「!」

アカネは少し目を見開いた。

そして、ぽふっと頭を押し付けた。

「わかったにゃ」






< 18 / 67 >

この作品をシェア

pagetop