科学者鈴希&蘭
「何でもないよ!うん!なんでもないんだ!いやー!清々しい朝だね!うん!実に素晴らしい朝だ!」
「・・・・鈴希?」
「なにかな?蘭!別に今日も蘭は可愛いなー、
なんて・・・・ハッ!」
(しまった・・・・)
口をすぐ塞いだ。
「・・・・鈴希、落ち着いて。深呼吸・・・・」
「・・・・うん」
鈴希は深呼吸した。
「・・・・落ち着いた?」
「うん。ありがとう」
「・・・・無理させてごめん。あんな、家訓なんて
気にしないで・・・・ほかの好きな人を作ったって良いよ?・・・・」
「・・・・うん・・・・ありが・・・・って、ヘ?」
「・・・・どうしたの?」
「家訓って?」
「え・・・・知らないの?・・・・外で恋人を作ってはならない・・・・家訓第二条より・・・・」
(嘘・・・・だ。だったら・・・・僕は・・・・)
「蘭の事、好きでいいの?」
「っえ?」
蘭はポカンとした。
「僕、ずっと・・・・蘭の事が・・・・好きだ」
「ッ!」
蘭は目を見開いた。
「・・・・あの「蘭は僕のこと、嫌い?」
思わず言葉を重ねた。
「・・・・いや・・・・私も・・・・鈴希が好き」
蘭の不意打ちを喰らい、数秒のフリーズ・・・・
「・・・・え・・・・え゛?嘘!両想い!?うわ・・・・ヤバい・・・・チョー嬉しい・・・・」
「・・・・私も・・・・嬉しい・・・・」
ニッコリと笑った。
(うわっ・・・・チョー可愛い・・・・)
思わずにやける。
「これからも・・・・よろしくね・・・・兄として・・・・
彼氏として・・・・」
蘭が「彼氏として」のことで赤くなった。
(うっ・・・・)
「勿論!」
蘭を抱き締める。
「こちらこそ、よろしく・・・・」