together
「なーんだ、起きてるんじゃない。早くこれに着替えちゃってね」



ドアを開ける音がしたかと思えば、直ぐさま私に制服を投げ渡す。



普段はこんな風に豪快で、面倒臭がりだけど……
いざとなったらちゃんと母親らしく振る舞うんだよ。



とにかく着替えよう。
ふと気付けば、水が窓を打ち付ける音がする。



どうやら今日は雨らしい



着替え終わればステッキを持って一階のリビングへ行く。



人から見れば大変でも、私にしてみれば日常的な事。
だからし~ちゃんも手助けしない。



「おはよう」



リビングに着けば、いつものし~ちゃんの一言。



ただその表情は言葉通り明いものなのか、それとも……



不安にさせないために、私はいつも通りに言うよ……



「おはよう!お母さん(笑)」




私が満面の笑みで笑えていると信じて……

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