☆マリッジ☆リングス☆
「えー。小林さん。料理作れるんですかぁ?」芽衣は聡の包丁さばきを見守っている。

「任せて。一応既婚だし。」

「そうか・・・家ではこうして作ってるんだね。」

「いや・・・家では俺。一人だし」

「え?」芽衣はその言葉に戸惑った。

「こうして、誰かのために料理するなんて久々だよなー。」

鍋はグツグツと・・・「あっ。定番だね。」

聡は猫舌なのか、味見をしようとしたが、「アツっ・・・」卵粥をスプーンですくった。

「もう・・・大丈夫~?」芽衣は自然とバトンタッチして

粥をおわんによそった。

「食べよ。」

「うん」

いつしか、テーブルに2人は寄り添った。

「なんか、新婚さんみたい。」

「食べさせようか?」

「・・・いいのぉ・・・?」

「遠慮しないで。」

聡はスプーンを芽衣に口に近づけると

不意打ちにキスをした・・・

「ごめん」

「なんで・・・?・・・あのぅ・・・

私と付き合ってください。」芽衣はそういうと

聡は優しく微笑んだ。

「俺でいいの?」

「はい」

芽衣のその表情に聡は止まらなかった。

「好きになってもいい?」

芽衣は今、最高に高まる瞬間を迎えていた。
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