☆マリッジ☆リングス☆
「芽衣。」

「やだ・・・・なんで。」

「心配するな。っていっただろ?なんで・・・

・・・なんで行くんだよ。」

「だって・・・自分が決めたんだもん。もう終わりにするって。」

「じゃぁ。俺は・・・俺の気持ちはどうすんだよ?

離婚までしておまえを選んだのに。」

「・・・だって・・・息子さんが、可哀そうで・・・」

「息子のことはこれからもできる限りはするつもりだ。

でも・・・おまえを離したくない。」

もうすぐ新幹線は発車するっていうのに・・・

「迎えにいくから。絶対。」

「・・・うん・・・」

芽衣は新潟へ帰って行った。

「指輪・・・」

聡は自分のポケットから指輪を取りだし

芽衣を想う

「芽衣・・・」

ほんの些細な出会いから

ここまで発展した自分の恋心

聡は、芽衣のためにまた新たに前へ進むことを決めていた。

「来年には・・・」

迎えに行けるその日まで

聡はその指輪を毎日持ち続けていた。
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