苺みるく
ガチャ……


「玲子?」


「…………」


「玲子!?」


「……ッ……ズッ……」


潤斗は優しくあたしの名前を呼んでくれる。

それから5分ぐらいたって


「……ズッ……」


「玲子?落ち着いた?」


「……え……?」


ずっと待っていてくれたの?泣き止むまで待っててくれたの?


「ちょっとは落ち着いた?」


「…う。……うん。」


「そっか。話せる?俺、ちゃんと聞くから、言ってみ?」


「でも……」


「うん?」


「こんな……」


だってこんなこと言ったら潤斗に引かれる。

でもあの女の人の声が気になる。

本当はあの人誰って聞きたいけど、付き合ってもないのにこんな事聞く権利ない……。もしもあの人が彼女だったりしたら…?

あぁ―。ダメだ。また涙が……


「え―ん…ッ…」


「はっ!?玲子?」


「え―ん……」


「れ―い―こ―!!」


「ねぇ―ッ!!」


「ん?なにッッ!?」


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