天と悪
「何もそんな目で見なくてもいいじゃないか。」

こいつは…不法侵入の罪に問われるのを恐れないのだろうか。


「目のことはいいが、僕の質問に答えてくれないか。」

「私は魔法使いだ。ちなみに名はフーネ。年は18で血液型は…」

「そこまで問われてないだろう。」

僕がそうきつく言うと、フーネは少ししゅんとした。


「魔法使いということは…お前、もしかして太陽系の派遣者か?」

「うむ。だから今ここにいるのだ。もちろん魔法を使って来たぞ。」

「魔力を無駄にするな。いいか?いくら僕が太陽系への派遣者だからといって、無断で部屋に入るのは良からぬことだ。分かったか?」

「は〜い……」

むむ。意外に可愛らしいな。


「分かったなら良し。……先に、王女のところへ行ってていいぞ。」

「えぇっ!一緒行きた……」

「いいから行けっ!!」

フーネはむすっとした。魔法を使ったのか、瞬時に姿を消した。

まったく。あのようなバカが来るなんて。非常に足手まといだ!
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