5-2
私は、美咲に話した。


本当は、陸君は違う通学路を通っていたんだけれど、私は嬉しくて嬉しくて。


つい、全部を。


でも、通学路の事は、秘密だよって言ったから大丈夫だよね??


…その日の放課後。


「美月、ちょっと来い。」


 怒り気味の陸君が、私を呼んだ。


「美月、美咲にチクったやろ!通学路のこと。


 …もういいわ!」


 それだけ言って、陸君は去っていった。


美咲がチクッた。


そうとしか、思えない。


美咲め。


私の気持ちを知ってるくせに。


そう、私の気持ちは、


『陸君のことが好き』


 という事。
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