5-2
私の事を、いつかそんな風に言って欲しい…。


なんて、夢を見てる自分がいる。


「もぅ、僕ここまでしか歌えやん!


 次、あんたちゃう?」


 妄想に浸っていた私は、渡部の声で現実の世界に戻された。


「え?あ、あぁ!!


 わ、私かぁ…。」


 いざ歌えと言われると無理…。


そこに首を突っ込んだのは、俊昭。


「なぁ、美月って、大塚愛の歌しっとる??」


 お、大塚愛かぁ…!


「知っとる!知っとる!」


 私は、大塚愛の歌を歌おうかなぁ...


「じゃあ、大塚愛の『ビー玉』、歌って!」


 い、いきなりの注文…。


でも、知ってる!!


「うん、分かったわぁ♪」


 そう言って歌い始めた。



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