5-2
とうとう泣きそう。


痛い。背中が。


「ふぇ…」


 泣き出しそう…。


その時。


「美月、大丈夫か?こんな大勢の前で失敗したら笑われるぞ!!」


「美月、俺の乗っとる所、痛くない?」


って、成也が。


って、俊明が。


私は、涙をこらえて笑って見せた。


「大丈夫!失敗しないよ!」


 私の強くなれた瞬間だった。


 友情を感じた瞬間だった。


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