蘭王の秘密
【蘭王総長室】

優大「咲蘭、寝てるんで起こさないでくださいね。」

遼「ああ。」


咲蘭の頬には、涙が流れていた。


咲蘭「…ごめん。……ごめんなさい。」

遼「!さく、ら?」

咲蘭「なんで、お前があたしの部屋にいる!」

遼「優大に許可はもらった。」

咲蘭「そうか。用があるなら、とっとと済ませてくれ。」

遼「じゃあ聞く。なんで、寝ていたのに、泣いてた?」

咲蘭「お前に関係ない。」

遼「そっか。次、一ヶ月、どこで何をしていた?」

咲蘭「教える必要は無い。」

遼「仲間。咲蘭はどう思う?」

咲蘭「……絶対、あたしが守らなくてはいけない。」

遼「自分を責めるな。自分の命を大事にしろ。」

咲蘭「気安く、説教してんじゃねえよ。用はそれだけか?」

遼「ああ。」

咲蘭「とっとと、俺の前から消えろ。」

遼「ヤダね。咲蘭が今の質問に答えてくれるまでつきまとう。」

咲蘭「ストーカーか。ぜってえ、てめぇなんかに教えねえけどな。」

遼「仲間を信じろよ。俺は一ヶ月、咲蘭を忘れたことはなかった。ずっと帰ってくるって、信じてた。」

咲蘭「馬鹿馬鹿しい。」

遼「咲蘭になんと思われたって構わない。咲蘭がまた、心を開いて、俺らを仲間だと思ってくれるのなら。」

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