エンドレス・ストーリー1



桐生院の門の前に、




海<リン!>





鈴花がいた。





海は思わず走った。






海<悪い。少し待っただろ?>






リン<わたしも今来たよ>





海<よかった>






海は鈴花を見た。





長い黒髪はお嬢様結びにしている。





ピンクが差し色の白いワンピースを着ている。






折れそうな華奢なヒールを履いていた、






繊細な美しさを持つ鈴花には似合っていた。






リン<わたし、変?>






海<いや、可愛いよ>







リン<可愛い?>







鈴花の顔が朱色に染まる。






海<どうやって、街に行くの?>







リン<歩いて、バスに乗るよ>







海<わかった>







海と鈴花は歩き出した、



< 122 / 229 >

この作品をシェア

pagetop