月陽
`キ コエルウタ
その時は
ゆっくりと流れない
月と太陽が
同じ刻を
同じ空を
居続けるのは
相容れない
そう言葉にするのは
至極、簡単だ
この心には
至極、難しい
今日も耳を澄ます
あの日も聞こえた唄を
美しい、唄を求めて
ほら…
聞こえる
哀しくて、胸を打つ
美しい唄が…
彼女は
何を感じ
何をその目に写し
何を想っているのか
私は、手を伸ばした