レア男子


ところで、今日の本題を彼に話してみようかな。



「…俊、挨拶ってしてる?」

「あん?ったりめーだろ!評判上げんなら、まず挨拶だからな」



やっぱりそうか。

挨拶、は大切だよねー…



「僕、ちゃんと挨拶出来ないんだよね」

「は?今更。テメーのキャラだろ、それが」

「僕はキャラを作ってる訳じゃないんだ」

「無意識でソレ?マジキメーな」



五月蝿い五月蝿い。

僕は、心の中を知られて俊のようにキモいキモいと囃し立てられるからこんなんになったんだ。



「……あー、それはお前の見た目がゴツいからだろ」

「……ゴツくないよ」

「ゴツいわ!身長180センチに黒い髪にキリッとした目と眉!超ゴツいわ!羨ましい!」


あれ、羨ましい?


「俊のが良いじゃん。俊175センチの細くて、大きい睫毛の長い綺麗な目に整った輪郭!羨ましい!」

「……俺はマッチョが良かったんだよぉぉ!」



僕、別にマッチョじゃないし。


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