レア男子
「……ふぅん。病院行けば?」
「…あ、えぇ…いつもの南城君…だよね?」
「は?じゃあ、俺等はこれで。俊、行くぞ」
「おーう!」
「え、待って!やっぱ…」
「先生!」
「はひ!?」
「…校内禁煙ですよ」
「はい…」
ガチャリ。
今度は僕達が保健室のドアを開け外に出た。
「フッ…ククッ…よく誤魔化せれた、なっ…!」
「…お前…保険医のサボりは完璧に頭の中に入ってんじゃねぇのか?」
「えー?知らなーい☆」
殺っ!!
殺意を込めた睨みをヒラリと交わした俊はテクテクと歩いていく。
「…あー、面白かった。あ、挨拶したいんなら、レッツトライ!」
「……うるせー」
「ちぇっ。表の翼可愛くねー!」
裏だって可愛くないよ!
まったく…誰のせいでバレそうになったと思ってるんだ。
僕は教室に向かいながらずっと俊を睨んだ。
……いや、けど。
レッツトライしてみないと始まらないし。
強ち俊は間違ってないよね?
「…ま、俺は表の翼も面白くて可愛いから好きだけど」
「俊は裏表どっちも可愛くなくて嫌だな」
「フッ、翼、後で話があるゾ★二人っき・り・で★」
「……お、俺はない」
さ、ささぁ!レッツトライ挨拶だぁ!