レア男子
まずは男子に挨拶
さて、今日は挨拶をするぞ!
と意気込んで登校。
「おはようございます!」
「………」
い、いやぁ〜難しいね。
うん。
女の子は駄目だテンションについていけない。
そうだ、まずは男子から。
「あー、今日小テストあったよな?」
「そーだっけ?たりー」
よし、あの二人組みに……
「お、おは…」
「うわ!南城さんじゃんか!」
「ど、どうしたんスか!?南城さん!」
「……」
南城“さん”?
あれ?
同年代だよね?
「…何でさん付けなんだ?」
「何でって憧れだからっすよ!」
「今日もカッコいいっスね!南城さん!」
「…どうも…」
「うわー!南城さんと喋ったとか、俺自慢できる!」
「それじゃあ、南城さん!また!」
「……ぁ」
女の子のようにキャッキャッとはしゃぎながら去っていく男子を唖然と見送る。
憧れは嬉しいけど……挨拶させてよ…
「ブッ!」
吹き出す音が聞こえて振り向くと案の定俊がいる。
「……俊、」
「アハハハハハ!!翼面白〜い☆」
「五月蝿い」