光の巫女
「私も姉も、銀に密かに思いを寄せていました。けれど、全ての力の根源は絆。その絆を壊してしまえば、九尾の封印など到底叶わないことと、心の奥底にしまい込もうとしました」
どんなものにも代え難い絆という大切なもの。巫女であるという使命感と、己の小さな思いは比例することはないとわかっていたのだろう。世界を救うことと恋心などどちらが大切なのかは、光巫女ならば二兎追うものは一兎も得ずということは心得ている。
「じゃあ、どうして九尾を封印しなければならない事態になったのですか?」
憂いを帯びた栴は静かに瞳を閉じる。
「椿も銀に心奪われていると知って、焦りを感じました。私も一人の女という感情が勝ってしまった。ある日、お互いの思いが通じ、一線を越えてしまった・・・」
どんなものにも代え難い絆という大切なもの。巫女であるという使命感と、己の小さな思いは比例することはないとわかっていたのだろう。世界を救うことと恋心などどちらが大切なのかは、光巫女ならば二兎追うものは一兎も得ずということは心得ている。
「じゃあ、どうして九尾を封印しなければならない事態になったのですか?」
憂いを帯びた栴は静かに瞳を閉じる。
「椿も銀に心奪われていると知って、焦りを感じました。私も一人の女という感情が勝ってしまった。ある日、お互いの思いが通じ、一線を越えてしまった・・・」