光の巫女

「あ・・・円、その傷・・・」


 頬や腕に無数の傷が、痛々しく存在している。それは目を背けたくなるほど。


 自分が側にいなかった間、円はどんな辛い目にあっていたのだろうか・・・


「たいしたことはない。そんなことより・・・菖蒲、ここから今すぐ離れたほうがいい」


「え・・・?」


 いっぱい伝えたいことがあったはずだ。


 共に戦いたい、九尾を封印したい・・・


 ちゃんともう一度、円に自分の想いを伝えたかったのに・・・
< 294 / 333 >

この作品をシェア

pagetop