光の巫女
 そう叫びながら、円に縋り付く。


 けれど、自分の手のひらは円の腕を掴むことはなった。


 円によって遮られたからだ。


「まど・・・か?」


「ダメだっ!今の俺ではお前を守りながら九尾を戦うなど、出来るわけがない・・・」


 なんで?


 どうして?


 あたしは戦えるよ?


 そう叫びたいのに、声になってくれない・・・


 視界がぼやけて、円がどんな表情をしているのかさえ見えない・・・
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