光の巫女
「もう、痛くないしっ!大丈夫だから・・・」



「少し黙っていろ・・・ 俺がしたくてしてるんだから・・・」


そういうと、菖蒲を見つめる円の視線はとても恍惚で目が離せなくなる。



そのまま引き寄せられるように、円は優しく菖蒲に口付ける。



「これから待っているのは、俺たちにとっての地獄かもしれない。
だが・・・俺は、お前と生きて行くために戦う。だから、お前は俺に守られているだけでいい・・・」



なにがあってもみんなで生きて行くために。



円なら、なんとかしてくれるという強い意志を持った言葉だった。

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