光の巫女
「主、お下がりください」

目の前には式神がいるというのに、目に入っていないかのように一歩、また一歩と円との距離を詰める。

そしてーーーーーー

自分の意思とは裏腹に、こう呟いていた。

『やっと会えましたね・・・ 銀・・・』

「銀、だと? 何を言って・・・ っ?」

『千年の永きに渡り、其方の事を待っておりました・・・
さあ、私にそのお姿をお見せになってくださいませ・・・』

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