光の巫女
「やめろっ・・・ 出て・・・くるなっ・・・」

円は悶絶し、額には脂汗が滲んでいる。菖蒲と同じように、何かの侵入を拒んているかのようだ。

けれどーーー

「私の愛おしい銀・・・ そのお声も、その凛々しいお姿も何も変わらない・・・ さあ、そのお声で今一度、私めの名を呼んでくださいませ・・・」

「栴・・・ 我の名を呼ぶことの許された者・・・」

(栴って・・・光巫女様の名前じゃ・・・)

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