総長からの「愛してる」Ⅱ
翔太は、何も顔色を変えず、表情も変えず。
じっと私を見据えた。
2つの暴走族が互いに睨みあう中で、私たちの会話だけが、この空間の音になる。
「本当に美愛ちゃんは不器用だね。
仲間に頼ることは、一つの信頼なんだよ。
信じてるからこそ、自分のピンチを仲間にあずけることができるんだ。」
頼ることが、信じること?
私は、みんなのことを考えて…っ
「ねえ、美愛ちゃん。
俺や吉良、疾はともかく。
美愛ちゃんが一つの可能性を捨てたことに、ハルが気づかないとでも思った?」
「っ……!!」
翔太の言葉に、ハッ、として悠を見る。