総長からの「愛してる」Ⅱ
翔太の真剣な声に、悠は舌打ちしてそれ以上何も言わなかった。
「美愛ちゃん、ハルはね來叶と美愛ちゃんが本当に大切なんだ。
來叶のご両親を傷付けないように美愛ちゃんは悪くない、俺が悪いと毎晩毎晩謝ったんだよ。
でも、それでも來叶の親は悲しみの矛先を美愛ちゃんにしか向けられなかった。」
そう、だよね。
悠の謝罪は理屈に合わない。
そんなの、悠もわかってるはずなのに……。
それでも、謝りに行ったの?
「來叶の家は国内でもトップを争う財閥だ。
ご両親の怒りがこのままいけば、全てが一瞬で悲劇に変わったはずだ。」