総長からの「愛してる」Ⅱ
『………………悠…………』
その声に、思わず顔がほころぶ。
そして、泣き声であることに悲しくもなった。
「……美愛。」
もしも、この電話で美愛を奪い返せるなら………俺は、美愛のためにそれを望もう。
「來叶を愛しているか?」
欲しいのは、たった一言のYES。
そうでなければ、俺は壊れてしまう。
この恋は、親友のために諦めたものだから。
だから、俺は美愛が來叶以外の男のものになることは認めない。
『愛してるよ』
その一言に安心する。
それなら……美愛は戻ってくるはずだ。
『でも、一番が二人いるのはダメかなぁ?』