総長からの「愛してる」Ⅱ
嫌な予感に代わり、怒りが、急速に全身を回った。
もう、限界だ。
美愛のために、これまで俺は多くの犠牲を払ったと思う。
だが、それでも美愛の幸せのためなら、それでいいと思った。
美愛に対して完全に甘かった俺。
だけど、実際はトップクラスの暴走族の副総長だ。
もとは來叶と一緒に右腕として喧嘩をしてきた男だ。
「美愛、俺を優しいとお前は言うが、それは違う。
俺がお前に甘いだけだ。」
『えっ……………?』
怒りと嫉妬でいっぱいになった俺は、ついに我慢していたリミッターが外れた。
「俺は、これでも暴走族の副総長だぞ?間違っても優しくなんかねぇよ。」