総長からの「愛してる」Ⅱ
「わからねぇのかよ?!
悠希をあそこまで怒らしたら、もう俺らでは止められないっ!!」
その言葉で思い出すのは、学校の中庭での出来事。
10人以上を相手に、かすり傷一つも無しで半殺しにしていた光景。
中庭が中央は血で染まり、一人だけ冷徹な目で立っていた男。
それが、鳥遊悠希だということを、俺は忘れていた。
「下手したら、今の悠希は誰かを殺しちまうかもしれない!!」
そう言い終わると、その鳳凰7代目幹部は走っていった。
もう一度鳥遊悠希に視線を戻せば、そこにはすでに何人もの仲間が倒れていた。