総長からの「愛してる」Ⅱ
「ぐぁああああああ!!」
響いたのは、俺の悲鳴。
鳥遊悠希は、自分の体に当たった俺の左足足首を思いっきり握りしめ、下に降ろした後、手加減せずに踏みつけた。
その上、俺の肋骨にさらに拳を叩き込み、俺は倒れこんだ。
「……がっ………あ!!」
痛みで呼吸もままならず、俺はそいつを見上げる。
俺を見下ろすそいつの存在に、俺の体は恐怖で震えた。
……ーーー勝てない。
絶対に、こいつにだけは勝てない。
「悠希、それ以上はやめ」
近くで、あのバカそうな幹部の声がするが、その言葉を聞き終える前に、俺の鳩尾に蹴りが入る。