総長からの「愛してる」Ⅱ
私は、“鳳凰” とか “龍嵐” とか……そんなブランドに惹かれたわけじゃない。
廉也だから、側にいようと思ったの。
「鳳凰7代目が、さっきの吉良の宣言で永久欠代になったなら。
私は、もう “元姫” というものも消えたことになる。
だからもう、争わないで。
私は今、一人の人間として、ここに幸せを見つけたから。」
誰も争いなんて、望んでない。
鳳凰のみんなは、私の幸せを望み、過去をもどそうとした。
でも、それは意味のないことだと気付かなきゃいけないと思う。
過去は、過去でしかないから。
「晃くん。
鳳凰が作るのは過去じゃないよ。
晃くんたちが作るのは、未来なんだよ。」