総長からの「愛してる」Ⅱ
終わりの言葉を残しましょう
《side 悠希》
誰もが忙しく動き回り、鳳凰とか龍嵐とか関係なく、味方はもちろん敵だった怪我人を手際よく運んでいく。
そういう俺も、十六夜廉也から受けた拳で、大分やられているが……
とりあえず、壁まで運んでもらい、俺よりも重症な面子を優先するようにしてもらった。
「終わったな……」
「なんかすっきりしたよな〜。」
その声に視線を隣に向ければ、翔太と疾風が立っていた。
バツの悪そうな翔太とスッキリしたような疾風。
表情はかなり違うが、二人とも言いたいことは同じらしい。
「「美愛 (ちゃん) の幸せ、願おう。」」
「……当たり前だ。」