総長からの「愛してる」Ⅱ



「しっかし、吉良が美愛を好きだったとはねー。」



「全くわからなかったよ。」




そんな二人の会話が聞こえてくる。




吉良が、最後の最後に残した言葉。



『美愛……、俺さ…、ずっと美愛のこと……』



あの続きは、そういうことだろう。



俺だけじゃなかった。




叶わない恋を必死に叶えようとし、


大切な女を自分が守りたいと思うのは。




吉良もきっと、俺と同じ思いをしていた。



俺と同じ想いを抱えながら、ここまで戦ってきたんだ。





「たとえ叶わなくても。


俺らは美愛を精一杯愛したんだよな。」




それがどんなに不器用でも。



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