総長からの「愛してる」Ⅱ
《side 廉也》
みんなが喧嘩の片付けに勤しむ中、俺は美愛と共に倉庫の隅の方へ歩いて行った。
そこに座り込んでいる鳥遊悠希と、その横にいる二人の幹部を目指して。
ザッ
「なにか用か?」
俺の足が鳥遊悠希の前で止まると、鳥遊悠希は俺を見上げた。
どうやら、立つ気力は無いようだ。
「……話があるのは、そっちじゃねぇのか?」
ここまでして美愛を取り戻そうとしてたやつが、何も言わずに去るとかありえねぇだろ。
「そうだな。お前には言いたいことがめちゃくちゃある。
けど、俺にはもう綺麗事を言う資格はないな。」