総長からの「愛してる」Ⅱ



この行動で、二人の間にどんな意思疎通があったのか、わからない。


悔しいが……悲劇を悲劇にしまいと、文字通り死を覚悟して必死に生きてきたこの二人の絆に、俺の入り込む余地は無さそうだ。





「前に進めよ、美愛。」





美愛は頷いた。



「ありがとう、悠。
本当にあなたには心から感謝しているよ。」






その一往復の会話が、二人最後の会話になった。



これから先、もうしばらく会うことはない………いや、会うことはできないと、二人ともがわかっていた。




声に出さないが、決別することがいいのだと、わかっていた。




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