総長からの「愛してる」Ⅱ
「お前と出会えて良かった」
男同士、敵の約束
「……で、なんだよ言いたいことって。」
美愛と鳳凰7代目幹部の二人が、気を使い俺らを二人にした。
鳥遊悠希が座り込む横に、俺も座る。
ダメージがあるわけじゃないが、一人一人が強い鳳凰と戦うと、疲労が半端じゃねぇ。
さすが、全国トップテンだから他の族とはまさに桁違いだ。
「言っとくが、応援とか労わりとかを期待してても何もねぇぞ。」
「別に期待なんかしてねぇけど。」
鳥遊悠希は、フーと息を吐き出すと、俺を見ながら……否、若干睨みつけながら口を動かし始めた。
そんな皮肉めいた表情なのに、不思議と鳥遊悠希本人の貫禄が、緊迫した空気を作り出す。