総長からの「愛してる」Ⅱ
「あいつ……この3日一度も寝てねえんだ。」
「廉………」
幹部は俺の声に顔を歪める。
旭も海斗も美愛を受け入れていないが、さすがにこの状況には動揺していた。
「…………詳しく話せ。」
緊張と不安が漂うその場の空気を破ったのは、昴だった。
「…………。」
昴がなんのことを言っているのかは、わかる。
美愛の過去のことに違いねぇ。
でも、これは美愛の闇で本人が話さなきゃ意味はない。
……それだけじゃない。本当は……
「…………廉は優しい。
だから一人で背負うつもり。」
相変わらず俺の本音を見通してやがる。