総長からの「愛してる」Ⅱ
「あいつは、俺とは違う。
根本的に悪に染まったやつだ。
最初から卑怯なやり方でくる。」
当時の鳳凰の総長である、天瀬來叶を殺した男。
しかも、他人の手を使って。
美愛を苦しめた、張本人。
「鳳凰が美愛の居場所を掴めたってことは、きっとソイツも見つけるだろう。
あいつがいる限り、美愛は恐怖の中でしか生きられない。
絶対、守れよ。」
憎しみの瞳と懇願の声。
俺に美愛を託したてことは、きっと認められたってことだろう。
自分がここまで愛した女を人に預ける勇気。
……こいつ、本当にすげぇよ。