総長からの「愛してる」Ⅱ
「夏休みつったら、海だろ!」
「海行こう!!」
もはや暑さなんて忘れて、ノリノリの二人。
だけど、そんなのを廉也が許すはずもない。
「却下だ。わざわざ暑い中、更に暑いとこに行ってどうすんだ。」
廉也は、二人の提案を即刻はねつける。
海、か………
そういえば、未來は海を見たことがないかもしれない。
テレビくらいでしか、知らないと思う。
それに……
「私、海に入ったことないかも。」
「は?」「まじで?」
私の呟きは思ったより大きかったらしく、全員の視線が私に向く。
そんなに意外なこと?
「見たことはあるけど、入ったことも触ったこともないと思う。」