総長からの「愛してる」Ⅱ
これは俺の理屈だ。
俺が考え出した、この世界を否定しないための考えだ。
でも、それが本当だとしたら………美愛自身は何も腐ってないのに。
美愛も腐ってることになってしまうんだ。
「………なあ……助けてくれ……俺を。」
歪んだ考えをすることで、自分の闇から逃げてたのは俺だ。
人間のせいにすれば、自分が腐ってることに何もせめられないと、心の片隅で思ってたんだ。
変わりたいと思いつつも、今まで闇に浸かってた俺が光に変わるのが怖かった。
気付いてた。
自分の自業自得なこの闇に。
本当なら変われたはずなのに……変わろうとしなかったのは俺だ。