総長からの「愛してる」Ⅱ
「海斗、未來と遊んどけ。」
「おっけー。」
海斗は哀れみの視線を私に向け、不思議そうな未來を腕に抱えた。
「美愛立て。」
私の腕を掴んだかと思うと、無理矢理立たせ、海へと歩き出す。
「廉也?」
「…………。」
怒っているからか、私の声に何も反応せずに、海へとどんどん入っていく。
だんだん深くなる海。
廉也みたいに背が高くない私は、すぐに水面が胸らへんまで上がる。
「廉也、待って…」
当然泳いだことのない私は、上がる水面に恐怖が出てくる。
いよいよ足も限界になり、廉也の腕にギュッとしがみつく。
「本当に待って廉也!!溺れちゃうよ」