総長からの「愛してる」Ⅱ



「海斗、未來と遊んどけ。」



「おっけー。」




海斗は哀れみの視線を私に向け、不思議そうな未來を腕に抱えた。




「美愛立て。」



私の腕を掴んだかと思うと、無理矢理立たせ、海へと歩き出す。




「廉也?」


「…………。」



怒っているからか、私の声に何も反応せずに、海へとどんどん入っていく。




だんだん深くなる海。



廉也みたいに背が高くない私は、すぐに水面が胸らへんまで上がる。




「廉也、待って…」




当然泳いだことのない私は、上がる水面に恐怖が出てくる。




いよいよ足も限界になり、廉也の腕にギュッとしがみつく。




「本当に待って廉也!!溺れちゃうよ」




< 225 / 427 >

この作品をシェア

pagetop