総長からの「愛してる」Ⅱ
グイッ
私の声を無視し、廉也は突然腕を引っ張った。
突然引っ張られた私の腕は、廉也の首に回される。
はっとすると、目の前には廉也の綺麗な顔があった。
この状況が、私の鼓動が自然に高まってしまう。
そんなつもりないのに、意識してしまう。
お互いに水着だから、直接触れ合う肌が恥ずかしい。
身をよじるけど、怒りを含んだその瞳が、私を動けなくする。
「お前、ふざけてんのか?それとも俺を怒らせたいのか?
無自覚だとか言ったら、まじで閉じ込めるぞ。」
声音にも怒りが含まれてる。
廉也が私にはあまり見せない、“怒り” の感情。
………怖い。