総長からの「愛してる」Ⅱ
「こんなのは誰も望まない。
…………けど、俺にはもう、耐えられない。」
偶然が重なって生まれた運命を、俺は嫌という程知っている。
望みたくない答えが今、俺の中に生まれている。
たとえ、みんなを裏切ろうと………俺は死にたいから。
せめて、最後に抗わせて。
俺という命が生きている、その罪を償う可能性。
たとえ綺麗事でも、自己満足でも。
俺にあるのはもう、これだけだ。
「ーーーーーっ?!!!」
油断していたのか、急に後ろに人の気配を感じ、慌てて振り向く。
ここにいるはずのない思わぬ人物に、普段無表情の俺が、驚きを隠せなかった
「お前は………!!」