総長からの「愛してる」Ⅱ



「…………。」



「……………。」



結局、廉也も私も引くに引ききれず、お互いに謝らなかった。



多分廉也も、私の言葉が少なからず響いてると思う。



でも、廉也にとって譲れないことをしたのは私だから……。



結局はお互いに、相手から謝って欲しいと思ってしまう。






「…………(しゅん)」



「美愛もそんなに意地はらずに、さっさと謝っちまえばいいだろ?」



「海斗………。」




奏や廉也から離れ、浜辺を歩いていた私の前に、海斗が現れた。





「お前ら二人の喧嘩なんて見慣れてねぇし、龍嵐の奴らも誰も、こればっかりはフォローできねぇんだよ。」



「わかってる。」




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