総長からの「愛してる」Ⅱ
あなたの大切な人の前で
「ひろーい……」
「だな。」
目の前に広がるのは、お墓。
こんなに広い霊園は初めて見たかもしれない。
「桜瀬昴の場所、わかるの……?」
「さすがに知らねぇ。」
海斗も墓地の広さは意外だったようで、顔をしかめる。
こんなに広いところから人一人を見つけるなんて、できるの……?
「まあつっても、人が多いわけじゃねぇし、案外すぐに見つかるかもな。」
二人でお墓の中を歩きながら、左右を見渡す。
確かに海斗の言う通り、人は少ない。
目は悪くないと思うから、少し時間をかければ見つかるかもしれない。
「あ。いた。」