総長からの「愛してる」Ⅱ
「愛情の紙一重ってな」
互いの意地も仲直り
《side 廉也》
「ちっ」
くそっ、いねぇ。
さっきから美愛の姿が見えねぇ。
海斗もいねぇし多分一緒にいるだろうが、海斗の場合は油断ならねぇ。
「奏、迎えに行ってくる。」
「あー……美愛のとこ?いってらっしゃい。」
未來と戯れている奏に声をかけ、立ち上がる。
行き先も検討はついている。
「…………謝んなきゃいけねぇよな。」
一人道路を歩きながら、呟く。
意地張ってこのまま美愛とまともに話せねぇのも嫌だしな。
百歩譲って、俺が折れてやるか。
多分美愛も、反省はしているだろうしな。