総長からの「愛してる」Ⅱ



「いや、美愛本人から聞くべきかもしれないと思って、ずっと黙ってたんだけど。


多分、今、話した方がいいんだと思う。」




美愛が俺に話してないこと?


だとしたら、思い当たるのは一つだけ。





「美愛の本当の両親について、俺は美愛に話を聞いてて……ずっと黙ってた。」





なぜ美愛が俺に話さないのに、奏が知っているのかわからない。



だが、奏の口調から、かなり大事なことだというのがわかる。




「美愛はきっと、これからも廉也に話さないと思う。

多分、話したら嫌われると思ってるんじゃないかな。」



「なんで奏がわかるんだよ。」



海斗も、奏だけが知っていることにイラついているようだ。



< 285 / 427 >

この作品をシェア

pagetop