総長からの「愛してる」Ⅱ
「嘘しか言えねぇ状況なら、これ以上なにも聞かねぇ。
……俺のことを待ってろ。
必ず助けに行く。」
美愛が俺のことを悪く言うのは、嘘でも聞きたくねぇ。
でも、きっと嘘しか言えねぇんだろ。
『来ないでっ!!
絶対に来ちゃだめっ!!
廉也……お願い。
私にも、みんなを守らせてよ。』
「……美愛っ!!」
『全部、嘘だったことにして。
助けなんて、いらないよ。
私の犠牲だけで終わるの。私が、諦めればいいだけなの。
これ以上、なにも失いたくないの。』
騙すことは不可能だと悟ったんだろう。
嘘を吐くことをやめ、美愛は俺に懇願する。